2024.04.18

最強の補欠

世の中のブログの何%が稼働しているのだろうか。

ブログがあるのに長らく更新されていないとやる気がないように見えたり、マメさがないように見えてしまう。

危ない危ない。

ということで、生存確認としての意味も含めてブログ更新。

「この方にとって今一番必要なトレーニングは何だろう?」を考えるのがお仕事ですが、学生時代から起業するまでブランクはありながらもずっとスポーツをしてきて、自分のトレーニングメニューを考える日々でした。

なので、トレーニングメニューを考えることに関しては、他の方より先に始めて長い事続けてきたというアドバンテージは今のお仕事でもあるんだと思っています。

スポーツとデザインって畑は違ってもトレーニングはトレーニングなので、いかに置き換えるかということで。

お勉強やらお仕事やらはどこかで器用なのかもしれませんが(一緒に働く奥さん曰く多々不器用な旦那らしいですが)、スポーツは本当に全くダメで。

今になってやっとこさ「同年代の中では動ける」というレベルになったような気はしますが、時すでにもうすぐ48歳。

自分が動いてるところの画像をもらっても、デブのハゲが真剣に動いているというサモ・ハン・キンポーに抱いてた何かと似たようなものを感じるだけだったりします。

が、しかし。

ゴールキーパーというポジションを30年ほど続けてきて、試合に出れない時期もちょいちょいあるわけですが、私が補欠の時の勝率の良さたるや!

毎回ベンチからチームメイトたちが快挙を達成する姿を眺め、一緒に歓喜していた次第です。

が、しかし。

私がレギュラーの時のチームの成績の悪さ、そして雰囲気の悪さたるや…。

これは自分の実力不足、準備不足、自分への甘さ、チームメイトへの甘さとかいろいろ原因はありそうです。

あと、エゴイズムが足りない!(ブルーロック世代)

そこは置いといて(志村けんと田代まさしの老夫婦のコント風)、「チーム」というものを考えさせられます。

試合に出ていない補欠も含めてチームなんだと思います。

試合に出ているメンバーは必死で自分のことでいっぱいいっぱいになりがちなので、補欠のメンバーが冷静にチームをプラスに導かないといけないのです。

戦略的なことは監督やコーチの担当なので、落ち込んでいるメンバーや熱くなっているメンバーのメンタルケア、水やタオルなどを渡したり、アップに付き合ったり。

その中でいつ自分も出場するかわからないので、自分もウォーミングアップをやりつつ。

うまくないこと、実力不相応な強いチームでプレイしていることを理解していたので、そのへんは謙虚に補欠に徹することができたのかもしれません。

強引にお仕事の話に引き戻しますが、うちのスクールで学ばれる方々は、デザイナーに就職をすると皆さん今の自分の実力より高いレベルが求められる場所に所属することがほとんどだと思います。

頑張ってもできないこと、成長するのに時間がかかることができないことは仕方がないですが、経験や潜在能力に頼らない、自分の意志だけでどうにでもなることは誰よりも全力でやった方が結果的に得です。

そうしていく中で次のチャンスが巡ってきたり、チームの中での自分への信頼、距離感が変わってくるはずです。

その時に実力を発揮できるために日々準備するしかないんです。

こういうことを言うのは現代社会では老害になってしまうんでしょう。

クレバーな人間はそういうことを言われなくてもできるでしょう。

他人に何かをアドバイスしづらい時代だからこそ、自分で「どういう行動を取るべきか?」を判断する力が求められる時代なのかもしれません。

2024.03.07

創立12周年と鶴の恩返し

2月29日で創業12年を迎えました。

「4年後に創業記念日を迎えられますように」

という思いで、わざわざ4年に1回ない来ない日に創業した弊事務所。

どうにかこうにか3回目の創業記念日を迎えられました。

お金は残ってないけど、かけがえのない12年の経験を得ることができました。

とりあえず、めでたしめでたし。

あとは12年で得た経験をどう社会に還元させ、経営に結びつけていくかですね。

頑張ろう、私。

息子くんが一人前になるぐらいまでは…(今8歳。まだまだ長い…。)。

さておき。

SNSで

「雇用してもありがたみを感じてもらいづらい」

という話をしていて、そりゃそんなもんだろうと思いつつ。

「なんか感謝されたり、得したことあったかな?」

とか考えたら、現在進行系でありました。

昔、大学卒業後に新卒で入社した会社をすぐに退職し、スクールに入学された方がいました。

一人暮らしをしながらスクールに通うけど、アルバイトは今から探すと。

「いくらあれば毎月生活できますか?」

とお聞きし、アルバイト代を設定。

スクールのお手伝いをしながら、そんなにやることもないと思うので、余った時間は勉強に充てていいよという契約です。

どこにそんな余裕があったのか!

タイムマシンがあったなら、今すぐ当時にタイムスリップし、当時の自分をぶん殴ってやりたい。

かっこつけてんじゃねーよって。

当時はそれぐらいの余裕はあったのでしょうか。

どこかで記憶が飛んでしまったのか、本当に覚えていません。

そんな感じで1年弱アルバイトをし、デザイナーとして就職してたぶん10年弱。

今は某大手企業のインハウスデザイナーでWebにグラフィックに活躍されてるみたいですが、その方のご紹介で昨年末からお二人ご入学されました。

その方がお仕事を頑張ってる証拠なんだと思うのです。

その中で

「デザインを習いたい」
「コーディングを習いたい」

という職場の同僚の方に弊校を紹介してくださってるみたいです。

しっかり恩返ししていただいてましたし、雇用していいことがあったということですね。

卒業生のほとんどの方について現在どうしているかわからないですが、こういう形で活躍されているってお教えしてもらえることは何事にも代えがたいことです。

誰もが卒業できるわけでもないし、誰もが就職できるわけでもない。

その中で結果を出して、継続していけているのは、その人が真面目に頑張った結果だと思います。

一日一日、朝起きて夜寝るまで「次の仕事」に追われているだけの日々ですが、スクール業や教える業を行う理由の一つに

「真面目に頑張っている人が報われる社会であるべきだ」

という思いがあります。

私を含めて、真面目に頑張れないのが人間だと思います。

その中で純朴で真面目に頑張っている人は報われるべきだと思いますし、報われるように方向付けするのが私のお仕事だと思っています。

12年後にどんな思いを綴るのか。

というか、12年後も会社は存続しているのか。

続けているのか。

老後は嫁さんといろんなところを旅して周りたいという思いを果たすためにもう一周頑張ろう。

2024.02.07

なぜデザイナーになりたいのか?

デザインスクール運営がメイン事業な弊社。

多くの方が「デザイナーになりたい!」と思い、ご入学いただくわけです。

誠にありがたいお話です。

ですが、半分ぐらいの方は「デザイナーになりたい」を実現できません。

途中で通学しなくなるか、卒業後デザイン以外の業界を目指すか。

「なぜ、デザイナーになりたいのか?」

がとても重要だと思うのですが、

「そもそもデザイナーというお仕事について、どんな仕事か理解しているのかな?」

と思うことは多いです。

と書いている私もこの業界に入る以前、全く知りませんでした。

「絵を描いたり、彫刻を彫ったりするのがうまい人々の世界」

と思ってましたし、自分がそんなお仕事をするとは0.02ミリも考えていなかったです。

私の場合は流れ流れてなので、そもそも一度も「デザイナーになりたい」と思ったことはないのですが。

さておき「デザイナーになりたい理由」は何でもいいと思っています。

なりたい理由の崇高度や解像度の高さと、実際になれる、デザイナーになった後に仕事としてやっていけるか?には関係性はないような気がします。

・普段の仕事や学校で使っているパソコンの操作ですら実は使えていない
・誰でもできるように作られているはずのデザインソフトの操作ですら難しい
・デザインソフトが使えるにようになったのに何も思いつかずデザインできない
・何度つくっても素人くさいデザインしかできない

いざやってみて初めて上記のような壁にぶつかるわけです。

そこはデザイナーになるためには超えないといけない壁なので、それらの壁を乗り越えられるかどうかが求められます。

「デザイナーになりたい理由」なんてどうでもよく、それらの壁を乗り越えられるかどうかだけなのではないでしょうか。

・壁など存在しないと思っていた
・スクールに通いきれば自動車教習所のように免許が授与されるシステムだと思っていた
・壁はあるだろうが乗り越えられると思った

とかなのでしょうか。

多くの人にとって壁を乗り越える作業は面倒なことなのではないでしょうか。

それを乗り越えてでも得たい何かは何なんでしょうか。

業界の平均年収はそんなに高い業界でもないと思いますので、「お金」がモチベーションな方が目指す業界ではないと思っています。

多くの人にとって、そもそも「何かを乗り越える作業」ってめんどくさくて、「いかに避けるか?」を考えるのが日々の生活での最優先行為なのではないでしょうか。

そんなことを考えたりします。

「自分の力で壁を乗り越える経験」

というものはお金で買えない、人生を自分主導の楽しいものに変えてくれるものじゃないかなって私自身は考えています。

目の前の皆様にもそういう経験を経て、楽しい人生を送ってもらえたらなって思ってお仕事しています。

ほとんどの壁は小さい小さい石ころみたいな壁です。

でも、超えたことがない壁はとてつもなく大きく見えます。

ほとんどの人が引き返してしまう石ころぐらいの壁。

そういうものを乗り越える気概を持つ少数派ならデザイナー、というか技能で食べるお仕事を目指せるのかなって思います。

世の中には「乗り越える」を求めないお仕事もあると思います(いろんなお仕事があって、それら一つ一つの役割により社会が成り立っているはず)。

自分の性格、人生観、仕事観、得意・不得意と相談しながら職業選択してもらえたらなと思います。

その中でデザイナーを目指すのであれば、最善のサポートをすることを約束します。

著者

著者

大阪本町制作所デザインスクール代表。講師。株式会社大阪本町制作所 代表取締役。初老のおっさん。