2025.03.26

どうでもいいことで差がつくというお話

デザイン力を身につけ、デザイナーとして食べていくのに必要な力は?

・デザインソフトの操作
・デザインの考え方
・デザインセンス

等が自分に欠如していると考え、うちのスクールやサロンにお越しいただくんだと思うのです。

ありがとうございます。

私は上記についてお教えしながらも

「必要なのはこれだけではないんよな…」

胸に引っかかりがあったりします。

皆さん

①「デザイナーとして必要なこと」を推測
②「デザイナーとして必要なこと」を学ぶ

を行うのですが、①の推測がうまくできてないことがほとんどだと思います。

デザインを広告デザインに限定すると

・誰かの人生の瞬間の切り取り
・社会の写し鏡

そういう側面が広告にはあると思っています。

ということは、たくさんの他者の人生に触れていないといけないし、広く社会を見ていないといけない。

「デザイン」という範囲じゃなくて、「人」という範囲、「社会」という範囲のことを見ていないといけないのです。

皆さん「デザイナーとして必要なこと」と「デザイナーとして必要ではないこと」を分けて考えていて、「デザイナーとして必要なこと」だけが自分に足りないから、そこだけを学ぼうとしているように映ります。

ですが、私が普段授業なりでスラスラスラとお話していることの多くは、皆さんが「デザイナーとして必要ではないこと」と考えている範囲から導き出したお話だったりします。

必要か、必要じゃないか。

デザインの話か、デザインと関係ない話か。

私はその判別がつくほど達観してませんし、賢くもありません。

ただ、一ついえるのは私の武器は小さい頃から親、家族、学校、大人、社会からムダ、余計なこと、どうでもいいことと言われ続けたことを他者よりやってきたことにより得た経験、知識がベースにあるような気がします。

教え子さんの皆さんは私のことを

「デザインに詳しいおっさん」

と思っているのかなとは思うのですが、実はそれは私の中のほんの一部だと思います。

その何倍、何万倍か知りませんが、どうでもいい知識とどうでもいい体験があります。

そして、それらの中から適当なものを自分の目の前の課題であるデザインに置き換えているんだと思います。

デザインという名の脳みその総合格闘技。

どこで戦うかは自分次第。

ただ、どうでもいいと思っていることが、実はあなたに足りない部分なのでは?というお話でした。

著者

著者

大阪本町制作所デザインスクール代表。講師。株式会社大阪本町制作所 代表取締役。初老のおっさん。