2025.01.13

阪神大震災と私。

現在48歳な私。

あっという間の48年でしたが、口だけのガキの私をガツンとぶん殴る出来事が人生の中にいくつかあり。

そういうものが人生観やモノの考え方に大きく影響を与えてきたと思います。

そのうちの一つが阪神大震災。

私の「当たり前」を大幅に上書き更新した出来事です。

高校3年生の私、大学受験直前。

大阪に住む私は、これまでに全く体験したことがないレベルの激しい揺れで目覚めましたが、私の家も家の外も特に何もなく。

「大阪でこんな地震がくるとは〜」

はかなりの衝撃でしたが、生活にどうこう影響を与えるほどではなかったです。

そして、通学のために駅に行ったけど電車が何時間待っても動かないから、諦めて帰宅。

帰宅後、テレビに映る神戸やその周辺の町の惨状が人生で初めてみる映像ばかりでした。

崩落するビル、家。

高速道路が雪崩落ちてたり、途中で切れてたり。

どんどん火の手が広がっていく町。

どんな映画でもニュースでもそんなシーンを見たことがなく。

18歳にはとてつもない衝撃で、それから2週間ほどずっと朝から晩までテレビのニュースに出てくる神戸の町を見てました。

受験本番直前の一番大切な時期だったはずですが

「そんなことより、これは絶対に目に焼き付けておかないといけない」

と思いながら。

この世に絶対はない。

当たり前と思っているものは当たり前ではない。

映像を通して諸行無常をマジマジと叩き込まれたわけです。

本当に地震も台風も洪水も大雪も何もない(それまでなかった)大阪という町で育ったの私は

「たまたま、なかっただけ」

ということを知りました。

これで神戸の町は終わった。

復興するのに何十年かかるんだろう。

神戸の町に憧れ、神戸の大学を第一志望にしていた私、高校の先生の薦めもあって急遽大阪の大学に進路変更。

大阪から神戸までの全ての電車が全線復旧していない状況で神戸の大学に入学するという考えが全くなく。

が、しかし。

春ぐらいには電車も復旧し、学校も普通に通学できる状況になったのではないでしょうか。

復旧の早さにも

「あの惨状から、こんなに早く生活できるぐらいには戻るんだ」

と驚かされました。

それが科学の力なのか、人の力なのか、お金の力なのか。

いずれにしても自分の知らなかったことばかり。

全く何の被害を受けなかった私ですら、人生観が大きく上書き更新された阪神大震災。

小さな選択と決断を繰り返す日々ですが、どこかで影響を受けているような気がします。

著者

著者

大阪本町制作所デザインスクール代表。講師。株式会社大阪本町制作所 代表取締役。初老のおっさん。