2025.04.18

AI時代におけるデザイナーの存在意義

姉さん事件です。

社会では局所的に

「AIによる画像生成」

が話題です。

あらゆる画像をAIがジブリ風のイラストに改変していくとです。

簡単なデザインもできちゃったりします。

はて。

私の一番のお仕事は

「デザイナーを目指す方をデザイナーに導くこと」

です。

AIがデザインするようになると、デザイナーの需要がなくなるのでは。

これに関しては現時点で誰も正解はわからないわけなので、私なりの見解を。

現時点でAIレベル、AIレベル以下のデザイナーは淘汰される

これは時間の問題なのではないでしょうか。

ただただ、デザインソフトで文字と画像を並べているだけのデザイナーは不要でしょう。

「①調べる → ②考える → ③つくる → ④考える → ⑤調整する」

デザインの過程をこんな感じで定義してみました。

今のところは①〜⑤、全てデザイナーのお仕事、人間のお仕事でした。

AIの力でいかに自分を男前にできるかとかしか考えていない私レベルでも、すでに①②③ではAIの力を借りたりもしています。

AI時代のデザイン業務のルーティーン

今後は

「①AIに調べさせる → それを参考にしながら自分でも調べる → ②AIに考えさせる → それを参考にしながら自分でも考える → ③AIにつくらせる → ④AIがつくったものを自分で考える → ⑤AIに調整させる → 言葉でどうにもならないところは自分で調整する」

という過程になったりするんじゃないでしょうか。

人間のお仕事は

①AIが調べたものを参考にしながら自分でも調べる
②AIに考えたものを参考にしながら自分でも考える
③AIに指示を出してつくらせる
④AIがつくったものを自分で考える
⑤AIに調整させる指示を出す → 言葉でどうにもならないところは自分で調整する

になるのではないでしょうか。

①調べる
②考える
③つくる

①〜③の過程でかなりのショートカットになるでしょうし、自分では思いつかなかったようなものもできてくるかもしれません。

シンギュラリティ!!

なので、いままで重宝されてきた「つくる力」の価値がかなり下落し、「つくらせる力」に価値が出てくるのではないでしょうか。

・調べさせる
・考えさせる
・つくらせる
・調整させる

「指示待ち人間」は全く無力化し、「指示出し人間」としての能力が求められるでしょう。

「指示を出すのに必要な能力」は

①論理としてのデザインの整理、理解
②AIの性格、性質の理解

ではないでしょうか。

①に関しては、うちのスクールが目指すロジカルな能力がより求められるでしょう。

言葉で表すのは苦手だけど感覚でやるという人には苦しい時代ですね。

②に関しては、普段からいろんなAIに携わっていたり、インターネット、パソコンへの慣れの部分も大きいと思います。

そして、意外に人間臭く感じる「思いやり」「対人コミュニケーション」の力がより重要になるのではないでしょうか。

「対話型AI」なので、「対話力」は求められるでしょう。

飲みに行ってウダウダするおしゃべりするのがコスパが悪いと言われる時代。

職場の仲間とコミュニケーションを取りながら仕事を行っていくのが疎まれる時代。

そんな時代により人間臭い能力が求められるのかもしれません。

言葉でどうにもならないところがデザイナーの差に

そして、私達デザイナーが生きていく道であり、能力の差がつくところが

「言葉でどうにもならないところは自分で調整する」

力ではないでしょうか。

前記した通り、私のお仕事はデザインの教育を通じて、目の前の方をそれぞれのゴールに導くことです。

そこには言葉を駆使します。

あと、数値も駆使します。

でも、言葉や数値では伝えることのできない感覚もあります。

そこは「やって見せる」を繰り返す以外の方法を今のところ知りません。

どんな人でも身につけるのに時間がかかりますし、時間をかけても身についてないプロもたくさん見てきました。

デザイナーという職業だけじゃなく、いろんな職業もそうなのかもしれませんが、

・求められる能力が変わる
・より本質的な能力が求められる

のではないかと。

ということは、今回のブログのアイキャッチ画像はAIさんに作成していただきましたー。

今のところは負けてないはず…。

著者

著者

大阪本町制作所デザインスクール代表。講師。株式会社大阪本町制作所 代表取締役。初老のおっさん。