ダメな自分とうまくやっていく

2023.12.11

ダメな自分とうまくやる

「デザイナーになる!」

と一念発起し、スクールにご入学いただく。

誠にありがたいことです。

が、しかし。

その方が

「デザイナーになれるか?」
「デザイナーになれるように導けるか?」

の前に立ちはだかる2つの大きな課題があります。

①学びや意志を継続できる方なのか?
②デザイナーになるだけの最低限の潜在的能力を持ち合わせているか?

ということで、この話を今日はしてみます。

学びや意志を継続できる方なのか?

うちのスクールは1回90分の授業ですが、きちんと課題をやったり復習したりしながら週1回でも通える人はまず就職できます。

ちょいちょい

「毎日通えますか?」
「1日何コマ受講できますか?」

とのご質問をいただきます。

「感覚を身に付ける作業」に時間がかかるので、毎日とか1日2コマ以上の授業はもったいないって思ってます。

感覚が身に付くまでの時間を、少しでも与えて欲しいのです、ご自身に。

ですが、週1回きちんと受講できる方のパーセンテージは50%いるかいないかです。

・「デザイナーへの転職の優先度」が日々の中で高くない
・思ってたより難しい・苦しい・めんどくさい・飽きる
・もともと継続力が弱い
・自己調整力のなさ

の辺りが理由だとは思います。

起業後、私が学んだことの一つは

「週1回決まったことを毎週遂行する」

方は、社会の中では希少価値が高い存在だということです。

デザイナーになるだけの最低限の潜在的能力を持ち合わせているか?

こればかりは本当にわかりません。

入学時に「この人は入学しない方がいい」と思ったら、その方向で説得しています。

・人から見られることへの意識がたぶん低い
・デザインを学ぶことを簡単でラクなものだと思っている
・30歳を超えて今までに何かを成し遂げたことがないのに、自分は社会からゼロからのチャンスをもらえると思っている

等々でしょうか。

広告デザインする時にいろんなことを考えないといけません。

そして、それをアウトプットする時にはある種の美的感覚であったり、脳内の置換能力がないと厳しいと私は思います。

・今まで生きてきた中で、物事を分析し、仮説を立て、実行したという経験があり、そういう感覚が身に付いているか?
・他者(他人だったり、モノだったり、事象だったり)への好奇心、気配り
・人がつくったものをたくさん見たり、聞いたり、体験したり
・自然をたくさん見たり、聞いたり、体験したり
・それらを人に語ったり、文にしたり、考えたり

このあたりがないとかなり厳しいんじゃないのかなって仮説を立ててます。

解決法

「継続力」に関しては「自分は決めたことを守れないダメ人間」と自己評価し、

「絶対に1回受講終了したら、次の予約をすぐに取る」
「毎週何曜日の何時に予約をしておく」
「土曜か日曜に、絶対3時間は課題を作成する」

とかを決めることで改善でないでしょうか?

あと「毎日受講したい」「1日早くマスターしたい」「片道2時間ですけど教室での受講希望です」と伝えてくる方々のほとんどは「無謀な計画」を立ててるんです。

夢は大きくて全然いいと思うんですけど、自分のキャパシティを遥かに超える計画を立ててる時点で無謀なだけで、結局実行できない自分に自分で苦しめられる結果になるだけなのでは、と。

「デザイナーになるだけの最低限の潜在的能力を持ち合わせているか?」

に関してはインプット(見る・読む・聞く・体験する)、アウトプット(作る・書く・話す・行動する)の量を増やすしかないのでは?って思います。

インプットをできるだけ言葉や形にする。

そのような繰り返しの中で、物事を見る目や意識が変わっていくことに期待して。

「人生で怒られた回数」が私より多い方って、たぶんめちゃくちゃ少ないと思います。

私自身、誰よりもダメ人間であることを自覚しています。

めんどくさいことは逃げりゃいいって思いますが、社会的な立場的に逃げれないこともあります。

ダメな自分でもできることを積み重ねていくしかないと開き直って生きていく日々です。

著者

著者

大阪本町制作所デザインスクール代表。講師。株式会社大阪本町制作所 代表取締役。初老のおっさん。